電動ポンプの構造

 

 色々電動ポンプをいじっているうちになんとなくそのメカニズムが分かってきたような気がするので書いてみます。

 

 

 ポンプの心臓は羽根車です。ここで水を吸い上げ、そして押し出しています。

最初に動かす時には呼び水タンクに100ccほどの水を入れてあげると羽根車の入っているケーシングが水で満たされ、回転により吸引力が発生します。吸引側に一定以上の圧力がかかるときにダイアフラムから空気が供給され、蛇口が閉じた時など押し出し側の圧力が一定上に上がると圧力センサーが働きポンプが停止します。羽根車が止まった時は逆流しないように逆止弁が働き、次に起動するときにすぐに水が出ます。停止状態から蛇口などをひねりタンクの圧力が落ちると圧力センサーが感知してポンプが再起動します。

 なお、コンパクトタイプのポンプはタンクの替わりにアキュムレーターが付います。

 基本的にはこの繰り返しになるわけで、これらの働きを知ることで故障時の対策が立てられることになります。

 

 @逆止弁の異常:再起動時に水が出てくるまで時間がかかる。吸い上げ管の気密が不完全でも同様の症状を起こす。

 Aダイアフラムの異常:そもそも一定の陰圧がかかるとエアーを流路に供給する働きがあるが、ゴムが変質して穴が開くとここからエアーが常に入ってきてしまうので水が吸い上がらない。ダイアフラムのユニットを交換するしかない

 B羽根車の異常:砂などを吸い上げるとここに挟まってモーターが停止する。蓋を開けて掃除すればよいのだが繰り返すとメカニカルシールや羽根車を損傷するので砂を吸い込まないように砂取り器をつけるほうがよい。

 C圧力センサーの異常:タンク内の圧力を感知し、圧が下がるとスイッチオン、あがるとスイッチオフの動作をする。接点式のものが大半で寿命が10年位。寿命の際は交換しかない。なお、動作圧力の調整の仕方はポンプ交換の項を参照されたし。

 

 

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